とっちら

好きなことを取っ散らかします。

感想文

我々はどこまで考えればよいのか──滝川裕英編『問いかける法哲学』

最近、なにかを読んで考える、みたいなことが著しく少なくなっていて、考え方を忘れてしまったのでは……と思い、この本を引っ張り出してきて読んだ。 問いかける法哲学 作者: 瀧川裕英 出版社/メーカー: 法律文化社 発売日: 2016/09/20 メディア: 単行本 この…

『勝手にふるえてろ』を観た

勝手にふるえにいく— ハルカ (@sharuka0) January 13, 2018 『勝手にふるえてろ』見ました、、、— ハルカ (@sharuka0) January 13, 2018 えっこれ原作どうなってますか?読みたい……— ハルカ (@sharuka0) January 13, 2018 『勝手にふるえてろ』、マジでやば…

東京に「退屈」を教えられた女

東京。それはわたしに「退屈」を教えた場所だ。 ずっと伊豆で暮らしていて、口では不便だというものの、実際のところそれほどその実感はなかった。級友と出掛けたければ、車で15分の最寄駅まで親が送ってくれるし、顔も知らない友人たちとの交流に夢中だった…

レジリエンスが低い人のレジリエンスの高め方 平野真理『レジリエンスは身につけられるか──個人差に応じた心のサポートのために』

レジリエンスは身につけられるか:個人差に応じた心のサポートのために 作者: 平野真理 出版社/メーカー: 東京大学出版会 発売日: 2015/09/28 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る https://t.co/RFjlcOis8D この論文が本になったのが平野真理『レジ…

ヤマシタトモコ『違国日記』

違国日記(1) (FEEL COMICS swing) 作者: ヤマシタトモコ 出版社/メーカー: 祥伝社 発売日: 2017/11/22 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 先日、相互フォローの方が主催していたサタデーマンガフィーバーというイベントに参加した。おやつつ…

村上春樹のエッセイを初めて読んだ。『やがて哀しき外国語』

やがて哀しき外国語 (講談社文庫) 作者: 村上春樹 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1997/02/14 メディア: 文庫 購入: 5人 クリック: 29回 この商品を含むブログ (114件) を見る 2ヶ月ほど前に、Twitterで「翻訳をやってる人のエッセイを読んでみたい!」と…

とにかくやれの本『できる研究者の論文生産術──どうすれば「たくさん」書けるのか』

読んだのでメモ。 できる研究者の論文生産術 どうすれば「たくさん」書けるのか (KS科学一般書) 作者: ポール.J・シルヴィア,高橋さきの 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2015/04/08 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (1件) を見る …

3/24 Anti-Trench「キツネの窓」extra @四谷天窓.confort

わたしが言いたかった言葉は、わたしが聞きたかった言葉でもあるのだと知った。 【ワンマン完売・追加公演 決定✨】3/19ワンマン「キツネの窓」なんと、㊗️SOLD OUT㊗️となりました!! 感謝!!そして急遽!追加公演が決定しました!!3/24「キツネの窓」ext…

「夢」のララランド

tottira.hateblo.jp 感想だけ書いてだいぶ満足したと思っていたんだけど、どうも整理しきれなかったので追加で書くことにした。これは作品のわたしなりの解釈なので、そのためにネタバレに次ぐネタバレをしますので、よろしくお願いします。 ええと、まず自…

『ラ・ラ・ランド』感想

ララランド、いろんな方の感想をあまりにも読みたかったので、でもその前に自分の感想をもちたいなと思ったので、観てきました。 結論としては、わたしは物語自体はそんなに好みではなかったんだけど、その仕組みとか仕掛け、「映画」としてのこれらについて…

第三次予選を前にして(恩田陸『蜜蜂と遠雷』中間感想)

カザマジンがやるのは生まれる前の音楽、楽譜になる前の音楽、作曲家の頭の中で書き出される前の音楽、世界にもとから存在していた音楽、純度が高い、自分の中にあるもの、知っているものを思い出させる音楽。 なぜかテーブルクロス引きを思い出す。彼がテー…

踊り場vol.3がすごいよかったから読んでほしい

踊り場( @odoriba_mag )も届いちゃったし最高だな pic.twitter.com/Jwe5ttz8Vr— ハルカ (@sharuka0) 2017年1月19日 美術雑誌『踊り場』vol.3が昨日届いた。朝起きて読んだ。 これは野口翔平さん、小林舞衣さん、廣谷妃夏さんによって作られている雑誌で、1…

ドラマ「カルテット」1話感想まとめ

火曜ドラマ『カルテット』主題歌は椎名林檎が書き下ろし、歌うは松たか子、満島ひかり、高橋一生、松田龍平による番組限定ユニット!! 初回放送までの2... https://t.co/C8HSznomSj あの今まで高橋一生なんとも思ってなかったんですけどとりあえず見てくださ…

志村貴子『娘の家出』がめちゃくちゃいい

娘の家出【期間限定無料】 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) 作者: 志村貴子 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2016/10/27 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る めちゃくちゃいいです! 志村貴子さんて結構百合を描いてる方というイメージで…

『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』を読んだ

さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ 作者: 永田カビ 出版社/メーカー: イースト・プレス 発売日: 2016/06/30 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 永田カビ『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』。タイトルに一本釣りされpixivで読んだと…

たまこまーけっと感想

ばーっと見終わって、そしていくつか考察を読んで、まあそれとはあまり関係なく思ったこと。 ・いわゆる「古くからある日本らしさ」みたいなものが他者の目から描かれている デラ・モチマッヅィという鳥の目を通して、日本の死者にもお地蔵さんにも手を合わ…

最近読んだり見たりしたもの

最近あんまりインターネット上にメモしてなかったので。 子どもの心のコーチング―一人で考え、一人でできる子の育て方 (PHP文庫) 作者: 菅原裕子 出版社/メーカー: PHP研究所 発売日: 2007/10 メディア: 文庫 購入: 21人 クリック: 201回 この商品を含むブロ…

不倫とかマルチ商法とか、法とか人の目とか。人工知能Tayちゃんの差別発言を添えて

いくつかのいろんなものを目にする。不倫の話とかはほんとにどうでもよくて、どうかわたしに関係のないところでやっておくんなまし、と思う。そこに関わる人の悲しみとかまで考えていたら、世の中が許せないことだらけになってしまいそうなので、あまり思い…

「ビューティフル・ガールズ」を見たので感想とか

ビューティフル・ガールズ [DVD] 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ 発売日: 2012/03/07 メディア: DVD クリック: 2回 この商品を含むブログを見る 夜中に放送されてたから見てたんですが、ナタリー・ポートマン(15)がとにかく美しい。15で!これ…

メディア、あるいは文章の力について

www.1101.com これを読んで、「よくわからない」という立場にいることについて考えました。そこに関しては書かないので、とりあえず上のコンテンツを読んでもらえればと思います。 「わかった」と思っていても、本当はわかっていないときがよくある。 たとえ…

早野龍五・糸井重里『知ろうとすること。』読みました

若干の今更感はあるのですが、『知ろうとすること。』を読みました。 知ろうとすること。 (新潮文庫) 作者: 早野龍五,糸井重里 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2014/09/27 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (28件) を見る うん、おもしろかった。もち…

朝吹真理子『きことわ』

読みました。第144回芥川賞受賞作品らしい。 きことわ 作者: 朝吹真理子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2011/01/26 メディア: ハードカバー 購入: 8人 クリック: 85回 この商品を含むブログ (85件) を見る なんかこう、全体的にもやがかった感じの作品で…

2015年10月最終週からの読書メモ

ここ最近読んだ本が、全部初めて読む作家さんの本だったのでしみじみ思いました。最初がいいと次も次も!となるけど、最初で合わないとちょっと次は……となるもんね。1冊目は大事。以下メモ。 宮沢賢治『銀河鉄道の夜 他十四篇』 銀河鉄道の夜 他十四篇 (岩波…

落語を初めて聴いた日(渋谷らくご 2014年12月14日20時回)

初めて落語を聴きに行った日、帰ってきてから書いた感想。いま読み返しても、話しているときの雰囲気を思い出せるのがすごい。それだけインパクトが大きかったんだろうなあ。そして流れがとってもよくて、なるほどチームプレーだなあと思ったものでした。最…

自分の知らない確かなものをどこまで信じられるか|小川洋子『博士の愛した数式』

小川洋子『博士の愛した数式』読みました。 博士の愛した数式 (新潮文庫) 作者: 小川洋子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2005/11/26 メディア: 文庫 購入: 44人 クリック: 1,371回 この商品を含むブログ (1060件) を見る これ読んで、数学の美しさを初め…

有川浩『クジラの彼』,飛鳥井千砂『タイニー・タイニー・ハッピー』を読みました

しばらくの間、体調がよくなっては崩れよくなっては崩れを繰り返していて、体調管理に一切自信がなくなっている中で、母が買ってきてくれた本を読んだ。母もわたしもいい意味で「頭を使わない本」を娯楽として読むのが好きだ。わたしたちは比較的勉強をする…

出会いはメモリーバイステイだった(ぽわぽわPのこと)

久しぶりにこの曲を聞いた(記事タイトルとは違う曲です)。がっしゃんがっしゃんしたイントロとか、なんかもう全部がすごく好きだったなあと思った。わたしは音楽をきくとき、あまり歌詞を見ない(し聞かない)でリズムばかりを追っかけているので、ぽわぽ…