とっちら

好きなことを取っ散らかします。

志村貴子『娘の家出』がめちゃくちゃいい

 

めちゃくちゃいいです!

志村貴子さんて結構百合を描いてる方というイメージで(今は「愛を現実のこと忘れずに描くのが上手だな」というイメージになった)、『わがままちえちゃん』という作品を以前本屋で見かけて読んだんですが、なんかこうおもしろい世界観だけどビシッと厳しさのある感じだな〜と思っていました。

Kindleで11月9日までの無料セール(無料セール?)を見かけて、『娘の家出』1巻2巻を読んだらまあよくて、主人公が女子高生たちなんですけど、それぞれの世界が描かれてるんですよね。彼女たちは友人なんだけど、彼女たちの世界は当然そこだけじゃなくて、それぞれ家族であったり恋人であったり、はたまたアイドルであったり、違う世界を持ってる。なんかそういうとこがすごい好きなのかもって今書いてて思いました。

それと、感情の言語表現がすごくはっきりしているというか、結構大人びてるんですよね。特に小学生ぐらいの回想シーンとか。でも、考えてみたら自分もこうだったかも、ここまではっきり言葉にはできなかったけどたしかにこういう思いだったなとか、悪気なくただただストレートに、相手の痛いところに豪速球投げちゃったよなってことを思い出したりとか。知ってる感情がいろんなところにあって、反対に知らない感情もこまごまあって、そういうのがすごくいいです。

などと思っていたら、すっかり続きが気になってしまって、3巻から5巻まで購入しちゃいました。Kindleはホイホイ買えちゃって困りますね、サンタさんどうかAmazonギフト券を。

 

よく考えたら、オムニバス形式なのに先が気になるって不思議な気がします。どんどんいろんなキャラクターに愛着がわいてきて、好きだよ〜とかよくやった!!!とか、よっしゃー!ってこぶしを突き上げたくなる。よかったら無料のとこまでだけでもぜひ読んでください、あとちょっとだし。でもわたしが特に好きなのは4巻5巻あたりのエピソードなので、よかったら買ってみてくださいね!