とっちら

好きなことを取っ散らかします。

『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』を読んだ

 

さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ

さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ

 

永田カビ『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』。タイトルに一本釣りされpixivで読んだところ、絵柄が好きだし物事の描かれ方もかなりいいなと思っていたので 、今回書店で購入しました。

どうしてもいろいろ自分と重ねながら読んでしまったんだけど、「ふつうの生活」「バイト」などが可能になった状態をメダルで表しているところ、「ぐぅ……」と声が漏れた。そういうラベルのようなものを追いかけている節が自分にはある。いつ作られたのかもわからないような「しっかりした人間」のイメージを追いかけ、ひとつずつどうにかクリアせねば……と思っているようなところ。そしてその像は決して自分の理想というわけでもないんですよね……。

かなりいいまとまりかたをしてるな、と思ったのは後日譚の描き下ろし部分で、「甘い蜜」について言及されているところ。永田さんの学びが率直に、しかも絵のおかげでめちゃくちゃイメージしやすくなっていて、ありがたや〜と思った。

全編通して、永田さんめちゃくちゃガッツあるなと思ったし、いろいろもう少しスムーズにできるような環境を整えられたらどんな力を発揮するんだろう……とちょっとワクワクしてしまった。本自体の装丁も好きな濃さのピンクで、英題として「The Private Report on My Lesbian Experience with Lonliness」と付けられているのもすごくいいなと思った。ウィズロンリネス。

「自分探し」、などと言うと笑われてしまうような風潮もあるけれど、それは「自分戻し」つまり「自分の意思を取り戻す」、そういうことなんだよなあと思いました。わたし自身、自分の意思をよく理解できていないことが多いと気づいたばかりなので、積極的に自分という人間を見つけ出していきたいな。行動を伴うトライアルアンドエラーをし始めたら、少しずつだけど自分の形がわかってきました。

 

2016/7/6現在、Kindle版は安い&ポイント還元率も高いですしぜひ。以上です。