とっちら

好きなことを取っ散らかします。

2021年2月

(読んだ本のメモにはネタバレもあります)

 

ある男

ある男

 

マチネみたいな恋愛ものかと思ったらだいぶ社会問題の要素も入っていて意外だった、帯はミステリーっぽさ推しだったので。ここ数年の小説を読むと、さらっと移民に関する話題が入っていることが増えているような気がする。

 

 

ちょうど読んでた日に東北のほうを中心に大きい地震があった。そして関東大震災のときの朝鮮人差別デマでふざける「ジョーク」ツイートが複数なされ、そのツイートが報告されてアカウント凍結されたりもしたらしい。

ツイートした人は「いつもの内輪のジョーク」というつもりなんだろうけど、受け手からしたら意図とか関係ない。というのを、まさにそれに関する内容があるものを読んだ後だったからこそ余計に感じた。

その後、通報する前にこれはよくないよと指摘してやりとりによってやめさせるべきではというツイートも見かけたりして、それはそれで一理あるとも思った(そう言う人は実際に指摘するのかな?とも思うけど)。アカウントがなくなってもその人は存在するし、話してわけがわかるならわかったほうがいい。

でももう言うのもうんざりするんだよな、とも思う。差別に対する考え方が違う他人と、Twitterできちんとやりとりできるとは思えない人も結構多いのでは、とタイムラインを見ていて思う。

最近、わたしはこう思ったというツイートに対して、は?と思うようなリプライをされたんだけど、その人のホームを見たら特定のキーワードで調べて、手当たり次第に(見えるが、おそらく人を選んで)反論でもない反論というか、ふっかけるようなことをしているんだろうな。と感じるツイートばかりをしていて、ちゃんと話す気なんてないんじゃん。そこに割く労力今はないわ。と思った。

 

 

kindleが安くなっていたので、これを機に読んだ。生湯葉シホさんの阿佐ヶ谷姉妹インタビューを読んでから、すごく阿佐ヶ谷姉妹のことが気になるようになったのだ……。最近はヒルナンデスでもご活躍されていてすごい。見ていて楽しい

www.e-aidem.com

読んでみたらかなり面白く、前々からエリコさんとミホさんだったらエリコさんのほうが自分と近い気がするな、と思っていたのがそう間違いでもなさそうだとわかったりして、なんか、なんだろう……まさに今こういうのが読みたかったんですー!と思った(あんまり元気のないときだった)。気軽に読めるし面白いしいい話もあるし、かなりおすすめ。エッセイ好きな人にすすめやすい、すごく好きな本だった。

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい

  • 作者:大前粟生
  • 発売日: 2020/03/11
  • メディア: 単行本
 

 ずっと気になってて、先に読んだ友人が、もし読んでたら感想話したいと言ってくれていたので読んだ。こんな風に近さを感じるキャラクターが出ている小説を読んだのは初めてで、すっっっっっごい疲れた……。

なんか、おもしろいと言い表すのも違ってて、自分が1人で嫌なこと考えてるときと似た気持ちに主人公がなってるので、他人事みたいに感想を言いづらい。体験して、疲れた。みたいな感じ。最初文体が慣れなかったけど、読んでるうちに大丈夫になった。店頭でぱらぱらーっと見るとかだったら離脱してた可能性はある……。

これが(ごく一部なのかもしれないけど)話題になるほどには読まれてるのかーと思うと不思議だった。この登場人物みたいにぐるぐる考えてる人は、あんまりその中身を全部書いたりしないので、いるかいないかわからない。自分は結構そういうところがあるけど、それはほぼ日記にだけ書いているので、作品として出たときに、こういう「感じ」がわかる人がそれなりの数いるのか。という不思議さがあった。

 あと、舞台が京都に住んでる人と交際してたときの移動範囲と遠からずだったのもあって妙なリアルさがあって、読んでてやりづらかった。自分は5年住んだ東京より合計1ヶ月強ぐらいしかいなかった京都に生活を感じてたんだなという新たな発見があった。おそらく他人と暮らすことを生活だと思ってるんだと思う。

読む前はなぜか東京の話だと思っていたので、舞台が京都であるとわかってめちゃくちゃびっくりしたし、いやでも「っぽい」な!とも思った。イメージとして、余地があるというか。

ファーストラヴ (文春文庫)

ファーストラヴ (文春文庫)

  

 映画化したって話よく見かけるな〜と思って読んでみたが、これヤマシタトモコひばりの朝』じゃん!!!と思った。全然そのまんまではないのだけど、父からの性的虐待(とまではいかない、という判断になるのかな……?)の話とか周囲の欲望の視線とか。ミステリ系かと思っていたら、かなりしっかり「女性」の話で、びっくりした……し、そうならそうと書いといてよ!(そっちのが読みたいよ!)と思った。まあネタバレ……というか物語の核心部分だから伏せているんだろうけど……あとミステリ推しのほうが幅広い層に読まれるだろうというのはあるよね。

しかし、作品を読む中で、性暴力というのはかなり身近にあるんだな〜というのを思うようになりつつある。例えば性的同意なんかは、交際している相手であっても(だからこそ?)断りにくいという話をわりと聞くし、そういうこともあるのかも、と思う。あとNo means Noが機能していないとかね……。

ツイートもしたけど、「本当にすすんで同意したのか?」というところを考えなければいけないシーンもあるよな。ファーストラヴで、父を殺したとして捕まった大学生・環菜は、「あなたのせい」と言われたり「君が○○したから」みたいに言われることで、そうなのだと思い込んでいた。そういうこと、あるよな〜と思う。

 

 で、その辺の性的同意の話とかをしっかりめに書いていたのがこの漫画で、とても面白かった。性的同意もだけど、挿入しなければセックスじゃないのか?挿入できないのは「かわいそう」なのか?ということも書いていて、「本番」という表現にまつわる問題だ……となった。

 

隣人X

隣人X

 

もう1個読みかけた「隣人X」という本にも男性に脅かされる女性が出てきていて、ファーストラヴ同様、全然そういうのが描かれてるものを読むぞ!と思ってなかったのでびっくりした。これのことはまた来月分に。

 

 これは1月にhontoの電子書籍で。以前ネカフェで仕事する合間に読んで面白かったので、ちょっと安くなってたのをまとめ買いした。好きなタイプの完結の仕方だった……。主人公たちがたしかに仲良くはなるけど別に全部ぴったりって感じじゃないところもいい。

 

電子書籍kindleとhontoを主に使っているんだけど、hontoは常に何らかの電子書籍クーポンが発行されているので、お得に買えるなあというときに使う。使い勝手はkindleのが好き。hontoで紙の本を買うと、同じものの電子書籍が一定期間安く買える仕組みもある(今のとこ使ったことないけど)。

 

・今月もわりと図書館に行けたのでよかった。やっぱり借りると期限があるので優先順位が上がり、読む。土日とか平日の夜に結構読んだ。

・あんまりお金に余裕があるわけではないので、購入するのはつい厳選してしまいがち&書店とかで中見て好みなら買おう〜と後回しにしがちなんだけど、図書館は中見られるし、ばーっと見てて気になったのをというやり方もできるし、ちょっと気になるなぐらいでも手を出しやすいのがいい。今回読んで、島本理生作品もうちょっと読んでみたくなったから次に行ったときに借りた(それは3月に書く)。

・メルカリやらお店やらで久しぶりに化粧品を買った。インスタとYouTubeスウォッチやメイク画像をめちゃくちゃ見た結果、リップについては試さなくてもだいぶ合う色が当てられるようになってきた。人食ったみたいになるって書かれてたラデュレのリップ(人食ったみたいにならなかった、よかった)と3CEのマットリップ、あとレブロンの青ラメ入ってるブラウン系。古いリップを捨てたくて、代わりになるようなのと、新しくこういう色を使ってみたいというのを買った。リップもっと小さくていいのにな。

・アイシャドウは試しにつけてみてもまだ合うものがわからない。お店の照明で結構変わるし、ベースメイクどれぐらい頑張ってるかにもよる。多分マットはあんまり。パールも細かすぎるとあんまり。むしろちょっとでかいラメとかのが遊びっぽくて好き。

吉田朱里さんの出してるアイシャドウ買ったら、上2色があんまり合わず、手放そうかなとも思ったんだけど、下の涙袋とかに使いやすいキラキララメ入りのところと、ハイライトに使えるところがめちゃくちゃよくて、ここ2色だけでも使いたいと思ってそのままにした。上2色は大きめラメのとかと重ねたらわりといけるのがわかった。ネイルポリッシュも、いまいちだなーと思っても重ねたらいけるというのが何度かあったけど、色や質感があるものはおそらく大体そういう仕組みなんですね?すごいな。

・仕事は、すでに関係のあった人と初めてする種類の仕事をしたりということがいくつかあった。自分から営業の働きかけをほぼしてない(というか、去年やったことすらまだまとめられてない)のにもかかわらずそういうことがあるのは、ありがたいことだなあ……と思う。全く知らない人と新しく仕事を一緒にするのとはまた違う緊張感がある。そういうのは適度にあったほうがいい気がするので、よかったなーという感じ。

・確定申告の準備をしていて、前年度よりは利益が少し減っているとわかったけど、それは新型コロナとはあんまり関係ない。そもそも、今年度は担当する仕事が結構変わって、責任も減ったので、もっと減ってもおかしくないぐらいのつもりで年度始まりはいたはず。こういうのは正直、運がよかったなあと思うばかりなんだけど、それ相応の仕事もこれまでできてるんだろうなとも一応思うようにしている。

・別に自分を評価していないわけではなくて、わりとしっかり仕事をやろうとするほうだなとは思っている。ただ、他の人がどのぐらいどう頑張ってどんなことができるのかとか、それがその人にとってどうであるのかとかはわからないので、あんまり比較のしようがない(費やした時間とか、計測しやすいものもあるけど、そもそも揃えられない条件がいっぱいある)し、仕事ができないわけではないということ自体も、自分が選択できない領域で運が良かった点がたくさんあると思う。また、知人はだいたいよくやっているので、そこから誰が仕事を得られるかみたいなのは、やっぱ運要素強いよな、と感じる。できる工夫もいろいろあるのはあるだろうけど、でも運要素は大きい。と思う。そういう話は一昨年末にもした。

note.com

・運がいいわ〜、声かけてくれる人ありがとう〜って思って、そのきっかけになることがあったらそのきっかけをサポートしてくれた人にありがとう〜って報告して、そんで何かあれば人にきっかけをパスしたいし、自分のできない範囲については福祉が充実するように、できることをしたりしたいよね……と思った。

・真面目な話になってしまった……あと性格がよさそうなことを言っている……。悪い話をインターネットでしないようにしているのでめちゃいい人みたいになってしまうな。悪いことも思います。